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秋の七草より・葛② ~葉裏の花・葛の裏風~

こんにちは。

ここ数日、ほんのりとキンモクセイの香りがしてきました。

 

やはり夏の暑さででしょうか。今年はいつもより開花は遅いですね。

いつもの道に咲くキンモクセイの木を見ると、ほんの少しだけ咲いていました。

これからのお楽しみですね♪

 

葛の花の時期は過ぎましたが、甘く、印象的な香りです。

 

その香りと共に鮮やかなピンク色の葛花ですが、私はどこでも見かける花ではありませんでした。

 

例えばいつもの公園まわりや道路沿いの葛は、ツルと葉っぱばかり。

河川敷やバッタリ出会った葛も、葉っぱばかり。

 

「管理されている場所は、刈り払われて花の芽が付きにくいのかな・・」

「高いところにしか咲かないのかしら・・・」

 

そんなことを思いながら、先日、植物園の葛棚についてお話をうかがった職員さんに質問しましたら、

 

『いや、咲いているんだよ。葛って、葉裏の花だからね~』

 

葉裏の花!? 

お日様に向かってグングン葉を広げる裏側で咲いている。なるほど~!

 

その日から、花の時期は過ぎてしまいましたが、葛の葉に出会うと葉の裏をのぞいてみるのがちょっと楽しい(笑)

今は花の実がついています^^

 



同じ視点だけでは気がつかない、葛たちの毎日。

 

虫たちも大きな葉の裏で羽を休めたり、隠れる場所になっているのだそうです^^

葛の葉の中から。虫たちの目線はこんな感じでしょうか^^

『葛の裏風』という言葉もあるのですね。

 

秋風が吹くと葛の葉がひらりと裏がえり、

葉表の緑と裏がえった裏葉の白さが波のように印象的で、秋を感じさせてくれる表現なのだそう。

 

この秋は、そんな姿も見つけていこうと思います^^